銀座梅林は昭和2年(1927年)、銀座で初めてのとんかつ専門店として開店しました。創業者澁谷信勝は銀座でとんかつ専門店を始めるにあたり、それまで一枚に開いて揚げていたヒレカツを一口サイズにした「ひと口カツ」や、従来のソースに飽きたらず、とんかつに合った独自の「中濃ソース(とんかつソース)」を考案しました。カツ丼のタレも一般的なカツオだしではなく、豚肉とたまねぎから取った、特製スープを使用したタレを開発し、今の銀座梅林の礎を築きました。
その後も食パンにカツをはさんだ「
カツサンド」、卵でとじた後に更にもう1つその上に卵をのせた、見た目も鮮やかな「スペシャルカツ丼」など、数々のアイディアと独自性で銀座梅林を世の中に広めました。開店以来、初代と親交のあった講談師の五代目一龍斎貞丈師から贈られた色紙に描かれている「珍豚美人(ちんとんしゃん)」は、銀座梅林の愛称として、今日も多くのお客様に親しまれています。2005年12月には羽田空港第一ターミナルビル地下1階のフードコート「東京シェフズキッチン」にブースをオープン。さらに2007年5月、三代目の代になり日本の伝統的食文化である「とんかつ」を世界へ広げる第一歩として、ハワイ・ワイキキに店をオープン。その後ソウルへ進出し、日本の食文化の普及に日々努めています。